2017年02月26日

『箱の中』電子書籍版出版に際し

 ネット上には未掲載だった長編小説『箱の中』をアマゾンより電子書籍で出版いたしました。紙媒体による書籍は18年前に出し、その書籍版の定価は1400円、未だに売られているのでどれだけ値引きするものかと考えましたが、半額以下の600円にしました。出版社絡んでないのに書籍版と同じ値段とか近い値段とか厚かましいですし。
 販売ページのアドレスはこちら
 箱の中 咲花圭良   
 https://www.amazon.co.jp/dp/B06XB4SK2R/ref=cm_sw_r_tw_dp_x_n7USybRCRYJRC

 内容については、誤字脱字、表現のおかしい小さな部分の書き換えをしてあります。
 また大きな書き換えとして、14章をごっそり三か所、入れ替えてあります。この小説は三人の友人に読んでもらいながら書いていましたが、その初稿を書く直前で没にして差し替えた分を今回は戻しました。興味のある方はご確認ください。

 「書籍版刊行に際して」という最後に入れた文章にもありますが、この作品には映像化の話が二度きておりました。一つが映画企画会社から、もう一つが某公共放送からです。出版社からその旨の連絡があったときは「無理じゃないの〜?」と思いながら、まあいいですよと許可しましたが、まあ無理だったのでしょう、実現しませんでした。
 その他の反応は上記「書籍版刊行に際して」の中に書いてある通りです。
 そういえば週刊朝日かどこかに書評のりましたね、あれはどこへやったかしら。探してみますけど、なんかあれも14章の誤読が入ってたような…最初ホームページに作品紹介としてあげていたんですけど、話の落ちが見える作品紹介なので結局本文は消して掲載していました。みつかって載せられそうなら紹介します。
 
 この作品で困ったことは、反応から察するに、私を直接知らない人は、日本流の「私小説」と勘違いしていた人が多かったらしいということで…。これも上の文章の中に紹介しましたけど。私の研究課題が谷崎潤一郎で、それがどういう作家か知っているなら「ありえない」と判断できるかとは思うんですけど、普通に知らない人が多いのでしょうね。
 そもそも「私小説」はヨーロッパでは一人称で書かれた小説のことで、なぜか日本に入ってきたら作家の身辺を告白する告白体小説に変わってしまった。そしてなぜか、この私小説は一つの小説ジャンルにしかすぎないのに、作家と同じ時代で現実設定の作品は「私小説」とらえる人が多くなってしまった。
 確かに作中人物は私と同じ年の設定ですけどね、あの年に「事件を隠す」のが一番適していたので、あの年になったわけですよ。これも定石といえば定石なんですけどね。

 ということで、なんかブツブツ書いてしまった。
 とある文学賞に応募して、一次審査を担当した方がルール違反で電話をかけてきて、是非賞をとって、芥川賞でも直木賞でも受賞してくださいと激賞してくれたものの、結局は最終予選前で落とされたんです。受賞作知りたいですか? 当時は話題になったけど、もう忘れた人知らない人も多いでしょう(だから書かない)。
 まあ確かに私小説と勘違いすればむかっ腹立てて落とすこともあるかなあとは思うけれども。ただ私の友達がきいたら大爆笑して、「なんであれを私小説と思うの」「あれリアルに見えるか?」と呆れ返りそう。
 以上、出版に際し。
 ツイッターにもいろいろ書いていますけど、近いうちにブログに移しておきます。
 その時に何か思いついたら、また。
posted by きよら at 23:59| Comment(0) | 小説更新日記